本日は4章の「スペシャルティコーヒーの登場」について学びます。
こちらはコーヒーマイスターの実技講習の際に触れている部分もあるので、重要な項目と言えるのではないでしょうか。
早速見ていきましょう。
「第4章 コーヒーの国際取引」(1)
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1174
「第4章 コーヒーの国際取引」(2)
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1180
スペシャルティコーヒーの誕生
・スペシャルティコーヒーとは1978年、フランスで開かれたコーヒー国際会議の席上で、アメリカのエルナ・クヌッセン女史(Knutsen Coffees社)が「スペシャルティコーヒー」という表現を初めて使用したことから始まる。
・『特別な気象・地理的条件が、ユニークな(特別な)風味(フレーバー/Taset + Aroma)を有するコーヒーを生む』というクヌッセン女史のこの提唱がスペシャルティコーヒーのムーブメントとして、欧米を中心に世界各国へ広がっていった。
アメリカのスペシャルティコーヒーの例
・全米コーヒー協会によると、アメリカのコーヒーの消費量は1962年にピークを迎え、一人当たりの1日の飲料杯数は3.12杯だった
・その後80年代まで減少(カフェインの効能が偏って評価されたり、清涼飲料水の市場シェアの拡大による)
・その後イタリアンスタイルのエスプレッソやカプチーノを売り物にしたカフェが台頭
・同時に「おいしいコーヒー」を市場に提供していくための研究が進み、生産地との連携も見直された
スペシャルティコーヒーの定義
SCAA(アメリカスペシャルティ協会) | ・定義としては定めていないが信条として「教育と情報交換を通じて素晴らしいコーヒーを育成すること」を掲げている ・意思疎通の場や教育・訓練の場を設け、各プロセスにおいて、設定制度を導入、もしくは導入を計画している。 |
SCAE(ヨーロッパスペシャルティ協会) | ・定義を「From seed to cup」と定め、最終的に消費者が手がける液体としてのコーヒーのおいしさを求めている |
SCAJ(日本スペシャルティ協会) | ・消費者(コーヒーを飲む人)の手に持つカップの中のコーヒーの液体の風味が素晴らしい美味しさであり、消費者が美味しいと評価して満足するコーヒーであること。風味の素晴らしいコーヒーとは、際立つ印象的な風味特性があり、爽やかな明るい酸味特性があり、持続するコーヒー感が甘さの感覚で消えていくこと。カップの中の風味が素晴らしい美味しさであるためには、コーヒーの豆(種子)からカップまでの総ての段階に置いて、一貫した体制・工程・品質管理が徹底していることが必須である」と2009年に定義を改定した。 |
SCAAとSCAEは2017年1月1日より統合し、Specialty Coffee Association(SCA)となりました。
世界の主なスペシャルティコーヒー組織
日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ) | 1999年美味しいコーヒーの普及と啓蒙を目的に現団体の前身である「日本スペシャリティーコーヒー協会」が発足。2003年に新組織として設立。2014年会員数1,360人に及ぶ。 |
アメリカ・スペシャルティコーヒー協会(SCAA) | 1982年発足。2014年の会員数3,000人。 コーヒーの品質研究所によるエスプレッソ訓練教育や科学部門であるスペシャルティコーヒー研究所では、おいしいコーヒーの抽出基準を研究。 |
ヨーロッパスペシャルティコーヒー協会(SCAE) | 1988年発足。2014年70国以上から会員構成されている。 |
ブラジル・スペシャルティコーヒー協会(BSCA) | 1991年発足。世界Np.1のコーヒー生産国であり、また消費国としても第2位につけるブラジル。品質証明制度を構築し、スペシャルティコーヒーを直接ユーザーへ提供する方法で消費国の注目を集めている。 |
コスタリカ・スペシャルティコーヒー協会(SCACR) | 1993年発足。生産者、コーヒー農園主、生産処理業者、輸出業者および焙煎業者で構成される。 品質証明制度を構築。 |
SCAAとSCAEは2017年1月1日より統合し、Specialty Coffee Association(SCA)となりました。
From seed to cupの意味するものとは?
1.サステナビリティ(Sustainability)コーヒーの生産現場いおいて、環境、社会問題、経済などを配慮することは、品質の優れたコーヒーの安定的、継続的精算につながる
2.クオリティ(Quality)
特別な地理的、気象的条件、栽培技術、生産処理技術により、優れたカップクオリティを実現できる
3.インフォメーション(Infromation)
透明性の高い情報を、正しく伝えることが基本の一つ
道徳的な高潔さも重要な要素となる。
トレーサビリティ(Tracability=追跡可能な)はもちろんのこと、カップの中の美味しさを消費者に正しく伝えることが肝要であるという考え方につながる。
本日は以上です。
次回は第4章最後の項となる、「サステナブルコーヒー」について学んでいきましょう。
どんどん進んでいきたいですね。
これまでの学習内容の振り返り
「第1章 コーヒーマイスター」前編
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1122
「第1章 コーヒーマイスター」後編
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1123
「第2章 コーヒーとカフェの歴史」1部
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1128
「第2章 コーヒーとカフェの歴史」2部 コーヒーの栽培
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1127
「第2章 コーヒーとカフェの歴史」3部 カフェの歴史(1)イギリス・フランス編
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1129
「第2章 コーヒーとカフェの歴史」3部 カフェの歴史(2)イタリア、ウィーン・ドイツ編
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1130
「第2章 コーヒーとカフェの歴史」3部 カフェの歴史(3)アメリカのコーヒーハウス編
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1132
「第2章 コーヒーとカフェの歴史」⑤ カフェの歴史(3)日本のカフェ
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1138
「第3章 コーヒーの生豆」①コーヒー生豆とは何か
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1141
「第3章 コーヒーの生豆」②コーヒーの品種
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1149
「第3章 コーヒーの生豆」③コーヒー生豆の生産処理」
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1158
「第3章 コーヒーの生豆」④ コーヒー生豆の生産処理 (2)
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1161
「第3章 コーヒーの生豆」⑤ コーヒー生豆の見分け方
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1163
「第4章 コーヒーの栽培・生産過程(1)」
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1167
「第4章 コーヒーの流通経路」
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1169
「第4章 コーヒーの国際取引」(1)
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1174
「第4章 コーヒーの国際取引」(2)
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1180
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【自己紹介】
・静岡県浜松市生まれ
・青年海外協力隊3カ国経験
・28歳で慶應義塾大学SFC入学 ・卒業後、株式会社豆乃木を2011年に創業
・現在第11期目
・趣味はYouTube鑑賞 (好きなYouTuberはライクサタデー、メインハイ、2か月のパパ)
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