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「第4章 サステナブルコーヒー」

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当社では少量から、フェアトレード及び無農薬栽培された
コーヒー豆を卸売り価格にて販売させていただいております。

コーヒーマイスターへの道 2022

2022/11/04

「第4章 サステナブルコーヒー」

第36期コーヒーマイスター養成講座を受講します(21)

「第4章 サステナブルコーヒー」

皆さん、おはようございます。
本日は4章の「サステナブルコーヒー」について学習していきましょう。
4章は多岐にわたる内容で、少し頭に入り辛いものがありますが、集中してやっていきたいと思います。



「第4章 スペシャルティコーヒーの登場」
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1181


 

議論のきっかけは「コーヒー危機」

・コーヒーは石油に次ぐ国際商品で、価格は先物市場を指標に決まる
・1999年、供給過剰からコーヒー先物市場は急激に下落をはじめ、、2001年に史上最低価格をつけた
・超低迷相場は2004年まで続き、これがいわゆる「コーヒー危機」
・コーヒー危機の間、消費者は安くコーヒーを買うことができたが生産者は生産コストを下回る価格での販売を余儀なくされた。
・コーヒー危機によって、サプライチェーンに歪みが生じ、深刻化することをきっかけとして「サステナブルコーヒー」に関する真剣な議論がコーヒー業界全体で行われるようになっ

サステナビリティ

・サステナブル(Sustainable:持続可能な)から派生したサステナビリティ(Sustainability:持続可能性)
・国連に設置された「環境と開発に関する世界委員会(ブルントラント委員会)」がOur Common Futureという報告書(1987年)の中で使った
・報告書では「持続可能な発展(開発)」を「現在のニーズを満たしながらも将来世代が自分たちのニーズを満たす能力は損なわない発展(開発)」と定義している。
「世代内での公平性の向上」と「世代間に公平性の担保」


サステナブルコーヒーとは

・サステナビリティに貢献するコーヒー
 ・生産に携わる人々の生活水準の向上やコーヒー生産の場である自然環境の保全に貢献する形で生産され流通するコーヒーのこと

サステナビリティを捉えた時の3つの課題

① 経済問題
 ・生産は主に発展途上国で行われる
 ・コーヒーは古くから「南北問題の縮図」と言われ、多くの生産者が貧困層に属しているため、安定した収入が必要

② 社会問題
 ・コーヒー生産は多くの場合、都市部ではなく地方部で行われる
 ・地方には学校や病院等の社会インフラが発達していない場所も多い
 ・農園の労働者が安い賃金で過酷な労働を強いられるケースも
 ・人権の保護と生活環境の改善が必要

③環境問題
 ・無理な開発は原生林の破壊につながる
 ・過度な農薬や化学肥料の使用は土壌の悪化を引き起こす
 ・生産処理工程で使用された水が汚水になる
 ・コーヒー生産地は絶滅危惧種の繁殖地、生産地であることも

 →環境の再生も可能に
 ・シェードツリーを利用
 ・栽培方法次第では、地球環境に優しい作物でもある

コーヒー産業の持続に寄与するコーヒー

・サステナブルであるためには、コーヒー生産者からはじまるすべての関係者と消費者、つまりサプライチェーン全体で価値が共有されなければならない
・価値の共有で利益を生まなければ、コーヒー産業は持続的に成長、発展できない
・最終消費者の支払った幸せの対価で、バランスの良い利益を受諾し、サプライチェーンを正常な状態で保つことが、コーヒー業界として重要。

認証コーヒー

・サステナブルコーヒーかどうかを判断するためには、生産と流通のプロセスを知る必要がある
・「サステナブルコーヒーである」というためには生産履歴(トレーサビリティ)やお金の流れの透明性(トランスパレンシー)を確保しなければならない
・「認証コーヒー」にはサプライチェーン外の第3者(NGOなど)が独自の基準に従ってチェックを行い、基準に合致することを認めたコーヒー

サステナブルコーヒーに取り組む団体一覧

コンサベーション・インターナショナル(CI) <アメリカ> 自然保護
レインフォレスト・アライアンス Rainforest Aliance<アメリカ> 喫緊の課題. 森林破壊、気候変動、農村地域の人々のための経済機会の創出と労働環境の改善など
ウツ UTZ <オランダ> 2018年にUTZとレインフォレスト・アライアンスが合併
国際フェアトレードラベル機構<ドイツ> フェアトレード
スミソニアン渡り鳥センター(Bird Friendly, SMBC) <アメリカ> 渡り鳥と環境保護を目的 

Cup of Exellence

ブラジル式からアメリカ式の評価方式へ

・「カップオブエクセレンス」とはITC(国連のUNCTADとWTOの技術共同機構)が1997年~2000年の間に実施したコーヒー品質向上策「グルメ・コーヒー・プロジェクト」の中から導入された称号
・BSCA(ブラジルスペシャルティコーヒー協会)が受け皿となり国連品質コンサルタントのジョージ・ハウエル氏が指導を務めることになる
・当初は欠点チェック方式(「サントス方式」)
・1999年ブラジルのラブラスにアメリカ、欧州、日本から国際審査員が招集され、米国基準の評価方式で340ロットの出展コーヒーのコンペティションが開催された
・スージー・スピンドラー女史(米国市場担当の国連マーケティング・コンサルタント)がコンペティションで選ばれたTOP10ロットをインターネットオークションで販売することを提唱したことから、オークションが実施される運びとなる
・BSCAではインターネットオークションにかけられるロットに対して「カップオブエクセレンス」の称号を授与した

3段階の審査を経る厳しい品質基準
・カップオブエクセレンスの2021年時点での開催国
 -コロンビア、ニカラグア、エチオピア、メキシコ、グアテマラ、コスタリカ、ホンジュラス、エルサルバドル、エクアドル、インドネシア、ペルー、ブラジルの12か国
・コンペティションは3段階に分かれている
・第1段階では、スペシャルティコーヒーの最低基準品質に達しているかどうかの確認
・第2段階では、国内審査員によるブラインドテストでトップグループを選出する
・最終段階では、国際審査員が5日間にわたるコンペティションを経て選んだ「最高中の最高」のコーヒーに、カップオブエクセレンスの称号が与えられる

こちらで第4章は終わりとなります。
次回からは第5章、「コーヒーの産地」について学んでいきましょう。

これまでの学習内容の振り返り


「第1章 コーヒーマイスター」前編
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1122

「第1章 コーヒーマイスター」後編
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1123

「第2章 コーヒーとカフェの歴史」1部
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1128

「第2章 コーヒーとカフェの歴史」2部 コーヒーの栽培
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1127

「第2章 コーヒーとカフェの歴史」3部 カフェの歴史(1)イギリス・フランス編
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1129

「第2章 コーヒーとカフェの歴史」3部 カフェの歴史(2)イタリア、ウィーン・ドイツ編
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1130

「第2章 コーヒーとカフェの歴史」3部 カフェの歴史(3)アメリカのコーヒーハウス編
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1132

「第2章 コーヒーとカフェの歴史」⑤ カフェの歴史(3)日本のカフェ
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1138

「第3章 コーヒーの生豆」①コーヒー生豆とは何か
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1141

「第3章 コーヒーの生豆」②コーヒーの品種
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1149

「第3章 コーヒーの生豆」③コーヒー生豆の生産処理」
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1158

「第3章 コーヒーの生豆」④ コーヒー生豆の生産処理 (2)
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1161

「第3章 コーヒーの生豆」⑤ コーヒー生豆の見分け方
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1163

「第4章 コーヒーの栽培・生産過程(1)」
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1167

「第4章 コーヒーの流通経路」
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1169

「第4章 コーヒーの国際取引」(1)
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1174

「第4章 コーヒーの国際取引」(2)
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1180

「第4章 コーヒーの国際取引」(2)
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1180

「第4章 スペシャリティコーヒーの登場」
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1181


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【自己紹介】
・静岡県浜松市生まれ
・青年海外協力隊3カ国経験
・28歳で慶應義塾大学SFC入学 ・卒業後、株式会社豆乃木を2011年に創業
・現在第11期目
・趣味はYouTube鑑賞 (好きなYouTuberはライクサタデー、メインハイ、2か月のパパ)

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