2023年8月。
バックパックを背負ったのは
何年ぶりだっただろうか。
ペルーの首都リマから
髙橋さんの住むアチャマル村に
一番近いとされるチャチャポヤス空港に
向かう小さな飛行機には
たしか積載制限があって
わたしはスーツケースを断念し
何年かぶりにバックパックを背負った。
日本から24時間以上かけて
首都リマに到着したのはその日の深夜。
空港近くのホテルに一泊し、
7時のフライトに乗ってチャチャポヤスへ向かう。
チャチャポヤスの空港まで
迎えにきてくれるはずの車がなく
誰もいなくなった空港で
一人佇んでいたときも
不思議と冷静だった。
いつだって
旅はこういうものだ。
ただ、ここが、今までとは違って
スペイン語しか通じない
ペルーの片田舎であることだけが
少し私を不安にさせた。
その後、遅れてやってきた
タクシーに乗って
現地に住む髙橋さんと再会。
ペルーでコーヒー栽培に励む髙橋さんと
知り合ってから13年以上が経ち
はじめてのペルー訪問がかなった。
ともに過ごす時間の中で
改めて髙橋さんのペルーへの熱い想い、
そして何よりも人間としての逞しさを知った。
アチャマル村の良いコーヒーを
世界に届けたいという孤独な闘い。
私はその想いを「コーヒー」として受け取り
アチャマル村のコーヒーの素晴らしさを
皆さんにお届けしたいと思っている。
次、バックパックを背負って
ペルーへ向かう日は遠くない未来にあるだろう。
髙橋さんのように逞しくはないけれど
コーヒーや産地にかける想いは、
常にぴったり同じ温度だからこそ
いつまでも「同志」であり続けられるのだと思う。
ペルー・カフェオルキデア
本日より発売開始しています。