内容としては、まずコロンビアのコーヒー農家を取材し、コーヒー価格の下落の問題と、価格を下げる原因として、投機家の存在が指摘されています。
コーヒー愛飲家でも意外と知らない人が多いのですが、いわゆるコモディティコーヒーの相場というのは、生産地とは無縁のニューヨーク市場で取引された価格で決まります。ちなみに、
6月8日 1ポンド(約0.45㎏)あたり1ドル |
での取引となっています。
下がってますね。
これは安っいですね。
ちなみに、 フェアトレードの最低保証価格が1ポンド(約0.45㎏)あたり1ドル40セントになります。 |
記事では、
1袋12.5キロのコーヒー豆を生産するには22ドル(約2400円)のコストがかかるが、エチェベリさんのコーヒー豆の卸値は1袋当たり平均21ドル(約2300円)だ。 |
と紹介されています。
つまり、
原価 22ドル(約2,400円) 卸価格 21ドル(約2,300円) |
これでは、たしかに、コーヒーを栽培する後継者がいなくなってしまいますね。
同様に、
前コーヒー豆を栽培していたガブリエル・オチョア(Gabriel Ochoa)さん(70)は、「木は全部切り倒してしまった。代わりにサトウキビを植えたが、後悔していない」ときっぱりと言った。 |
と続いていました。
コロンビア政府は、コーヒー豆の価格低下による社会的影響を懸念して8000万ドル(約87億円)の支援を発表しており、またコロンビアコーヒー生産者連合会(FNC)は、数十年にわたり価格を決めてきたニューヨーク証券取引所から生産者を解放する方法を模索している。 |
というしめくくりになっています。
この記事でも、フェアトレードの重要性について、軽く触れていますが、前述のとおり、フェアトレードの最低保証価格もはっきり言って、安いですよ。
国の事情や生産地域の生活感にもよるので、一律には言えませんが、それぞれの事情や背景を価格に反映することは難しいことでしょうか。
豆乃木では、実際にメキシコの生産現場へ出向き、組合の皆さんとお話しをし、さらに、メキシコ国内のコーヒー業者さんなどからも情報収集をして、組合の要求する価格が適正なものかを判断しています。
同じく、ブログではフェアトレードの問題点(課題)も取り上げています。
>>フェアトレードにおける生産者の「匿名性」への警笛
こちらの「事情」や「要求」を伝えることもあります。そうした当事者同士の対話によって「価格」は決まるものだと思います。そして生産者からの買取価格だけではなく、豆乃木からお客様への販売価格についても、改めて皆さんに価格を構成する要素について、分解してお伝えする機会を持てればと思います。
販売価格については、「リーズナブル(reasonable)」でありたいと思っています。それは、安い、という意味ではなく、根拠のある価格の提示です。