「コーヒー豆の販売価格の設定に悩んでいます?
決め方の基本的な事などあれば教えて下さい。」
というものです。
お客様にも個別にご返信いたしましたが、そのご返信内容をこちらに紹介し、これから開業される方の参考になれば幸いです。
同時に、私たちの「価格設定」に対する考え方をオープンにすることも「フェアトレード」の一部だと考えています。
以下、回答となります。
価格の決め方は本当に悩みどころですよね。
当社では、
毎回の価格設定に悩まないように、
原価からの積み上げ方式を採用しています。
考え方は次の通りです。
「①生豆原価 仮に1kg 2000円
焙煎すると目減りしますので、850gに対して2000円と考える(100gあたり235円)
②焙煎加工賃 こちらはロースターさんが使用される機械や器具、経験によって異なります。
仮に1kgあたり500円と設定しておく(100gあたり50円)
③パッケージ・ラベル代
仮に1パックにつき100円
④計量、パッケージへの封入、ラベル等貼り付けに要するする作業代 時給からかかる費用にて算出
仮に時給1000円、1個つくるのに3分だとしたら、1個当たり50円
⑤賃料、ちらし、人件費、光熱費などのその他経費
(1か月あたりの上記諸経費の合計÷1か月に生産する商品の個数で計算)
ここを仮に1か月10万円÷1か月1000個売れるとなると1個当たり100円
以上により、
100g当たりの価格は
①235円+②焙煎加工賃 50円+③パッケージ・ラベル代100円+④計量、パッケージへ…作業代 1個当たり50円+⑤賃料、ちらし…その他経費 1個当たり100円
これらの合計が535円になるので
販売価格を535円に設定する」
といった決め方をしています。
とはいえ、目に見えない価値(ブランドなど)も含め
価格を左右する要素はたくさんありますので、
ご自身が自信をもってこの価格でやろう、
とお決めになったら、その価格で良いのではないかと思います。
何か当たり前のことを言ってしまって恐縮ですが、
どこか1つでも参考になるところがあれば嬉しいです。
<補足>
②、④の部分は技術やデザインといった部分ともかかわるので、
ここが「付加価値」になるかと思います。
その部分こそが「お店に残る利益」にもつながりますので、
設定が難しいところではありますよね。