最近、身近なフェアトレード商品が自分の日常生活の質にプラスの変化をもたらしていると感じるようになりました。きっかけは、先日購入したコースターです。
ある日曜日、静岡市にあるフェアトレード専門雑貨店を訪れる機会がありました。お店にはさまざまな商品が並び、ほとんどの商品は、店主さんが直接、生産者さんとつながり、商品の企画、製造まで関わる品物だそうで、そのパワーに圧倒されました。商品ひとつひとつに背景があり、商品の意味を考えて、物を購入するという体験は新鮮なものでした。
ちょうど新しいコースターを探していたら、かわいらしいコースターが目に入り、手に取りました。色もかわいいし、布もしっかりしていて丈夫そうだし、良さそうだな・・・などと考えていたところ、店主さんが、そのコースターはインドのハンセン病の療養所で、リハビリの一環として作られたものだというお話をしてくださいました。コースターに縫い付けられたラベルには、「FAIR TRADE」の文字があり、コースターを使うたび、そして「FAIR TRADE」の文字を見るたびに、店主さんのお話を思い出します。小さな買い物ですが、誰かとつながり、誰かの役に立っているのかもしれない、という思いにさせてくれます。それを感じることができるのは、やはりフェアトレードの力なのでしょう。そのコースターを目にすることで、会ったことのない生産者さんに思いを巡らせ、他者を思いやる気持ちを意識させてくれます。
そして毎日飲んでいる「まだゆめのつづき」のコーヒーもまた、フェアトレードの商品です。美味しいコーヒーなので毎日飲んでいるのですが、コーヒーを飲むことで、フェアトレードという社会活動にも参加させてもらっていることは、何か得した気分にさえなります。
私はフェアトレードのラベルが付いた商品に特別こだわりを持って生活をしているわけではない、一般の消費者です。商品を購入するときは、デザイン、機能性、味、価格などさまざまな観点から判断しています。どれも大切な要素ですが、その商品がフェアトレードの商品であることは、商品にさらなる意味を持たせてくれるということを実感しています。
毎日の生活にフェアトレードの商品がある暮らしは、日常にプラスアルファの素敵な時間を与えてくれます。世界中の人々がもっと平和で暮らしやすくなる未来にするために、想像力をもって商品を購入をすることもたまには良いのではないでしょうか。