8月1日に静岡県浜松市で開催されたフェアトレードの市民セミナー『CAFE選びで世界を変える』には、フェアトレードを考える ~エシカル消費者になろう~は、50名を超える方がご参加くださったようです。
フェアトレードに関心がある方はやはり女性が多いようで、会場はほとんどが20代後半~40代の女性が多く占めていたように見られました。
フェアトレードの顧客は「30代・女性・独身」!?
佐藤先生は、冒頭で、
「フェアトレードは若い女性の関心が高い。30代、独身、女性。なので、男性、お年寄りをいかに巻き込むかが課題」
だとおっしゃいました。
言われてみれば、たしかに!
でも、なぜ「独身女性」が関心が高いのか質問するのを忘れました。
メインとなる内容は、数日前に慶應義塾大学山本先生からお聞きした核の部分である「資本主義に倫理的価値観を埋め込むのか可能か?」に通じる部分がありました。
山本先生は、『市場の倫理 統治の倫理』(著:ジェインジェイコブズ)の紹介とともに、市場倫理とは「見ず知らずの他人に対して、正直であれ、誠実であれ」ということだと言っていた気がしますが、私もその倫理観はきれいごとかもしれないけど、そうあるべきだと思ったのです。
フェアトレードって高い!?
実際、中間者に行きわたる金額をカットできる点では、フェアトレードの方が実は「安いのではないか?」とさえ思います。そういう理由で「ダイレクトトレード(フェアトレード)」を選択する企業も実際にあるのではないでしょうか。
利他的なフェアトレード、利己的なオーガニック!?
一方でオーガニックがフェアトレードとは対照的に日本で広まった経緯には「自分のためによいものを」という利己的な考えがあるのだと言います。つまり、日本人は、自分にとって「よいもの」を選ぶと。
利己的で何が悪い、というのも、私の立場です。
一方で、フェアトレードが利他的だとは思いません。なぜならば、フェアトレードには「世直し」の要素が含まれるからです。自分たちの地球(ほし)を守ることが「利他」だと感じるのであれば、きっとその人は宇宙人だと思う。
>>「豆乃木のフェアトレードとは?」
最後にやっぱり思い出すのは、山本先生がいつも言っている、
「情けは人のためならず」
のふたつの意味。
情けをかけては人のためにならない、という本来の意味と、人に情けをかけることは、巡り巡って、自分のためにもなるのだということ。
日本人が自分勝手な国民だというのならば、なおさら、自分のために正しい選択をしよう。
そのためにフェアトレードを実践する者として、やるべきことは「正しい情報を届けること」に尽きるのかもしれない。そして何より、継続的に生産者と関わり、お客さんと接すること。でもそれって、フェアトレードに限った話ではなく、商売ってきっとこんなことだったりするんじゃないかな?