「豆乃木さん、これまでも自社輸入していたのではないのですか?」
と言われることがありますが、はっきりとYESではないのです。
これまでは、INVOICEの名義は弊社ではなく、パートナー企業になっていました。
なぜ?
輸入はリスクが高すぎるから?
一般的な要因では、それもありますが、豆乃木の場合は、それうではありません。
一番は、資金と物流の問題でした。
これまでは、
1.現地視察と価格等の話し合い
2.契約締結
この2つが豆乃木の主な役割。
そのあとにある、
乙仲さんとの調整、海運会社の手配、そして何より「支払い」は、パートナー企業さんにお任せしていました。
この「いままでお任せにしていた部分」に、どの程度労力や費用を要するのかは・・・頭ではわかっていたようで、血肉では理解できていなかったのだと実感します。
乙仲さんからいただく情報を、現地メキシコに投げて、メキシコから戻ってきた返答をもとに、乙仲さんにボールを投げ返す。
そして新たな見積書がくる・・・
乙仲さん「生豆はパレットに積んで送ってもらうようにしてください。」
私「これまでパレットに積んで送られていなかったけど、確かにパレットに積んだ方が品質面でも安心ですね。わかりました。」
と現地に(Google翻訳を駆使したおかしなスペイン語)でメール。
パレットの画像を一緒に添付。
すると、
「これまでアメリカへもヨーロッパへもパレットで送ったことがない。どうしよう・・・。ちょっとリサーチしてみるけど・・・。」
と明らかにテンションダウン。
それでも前向きにパレット問題に向き合ってくれている現地と、その後の何度かのメールのやりとりで、(これは時間がかかりそうだ)と判断し、「Grain Pro(グレインプロ)」で覆うことで平置きを許可するかどうかで悩む。
乙仲さんから
「日本でパレットに積みかえるのであれば、料金が変わりますね・・・そして積み替える用のパレットは、御社で用意してもらえますか」
「パレット、何枚必要ですかねぇ・・・」
もしかしたら、本当はもっとスマートに輸入できる方法があるのかもしれない。
でも、でも、正解がわからない。
費用負担も、心の負担も、想定より少しずつ重なっていく。
つまり、いままで、実はすごく楽をしていたのだと気づきました。
でも、新しいことは「難しい」のです。
新しいことに取り組むときは、いつだって難しかった。
だから、これは正しい苦労というか、それもセットで「フェアトレード」なのだと思います。
昨晩、セスマッチとマヤビニックの2団体に契約書(これは例年、なぜか英語)を送りました。
2団体から、素早くリプライがあったのですが、私のスペイン語翻訳モードは、未だOFF。
カモミールでも飲みながら(笑)、Google翻訳アプリを立ち上げます。
とにかく無事に輸入ができますように。
そして皆さんに、しっかりと届きますように。
(後記)
上の記事を書いているときに、ちょうど4,5月分の会計監査用の伝票入力をしなければならないところでした。
だからなのか、大げさに「大変だよね、輸入って」みたいなモードになっていますが、日々、オフィスでお勤めされている方が見たら、臍で茶を沸かしてしまうだろうな、と思ったら、たちまち恥ずかしくなりました。
私が今まで、どれだけ、自分の好きな事、気の向くこと、だけをしていたか、ということの裏返しでもあります。
かといって、今やっている「雑多なこと」が好きじゃないわけではありません。
ひとつひとつ突破していくと気持ちが良いし、きっと豆が無事に届けば、感慨もひとしおでしょうね。
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