コーヒーセミナーを終えた翌日、トゥクストラから拠点にしているサンクリストバルには戻らず、チアパス州を南下し、タパチュラを目指した。
タパチュラはグアテマラと国境を接するチアパス州第2の都市。あまり治安が良いとは言えないらしく、細心の警戒をもってしても訪れたい場所があった。
ここタパチュラもコーヒーの産地として有名で、ドイツ人の入植者が開拓したコーヒー農園には、観光地として整備され、タパチュラ市街からもアクセスがあるという。
トゥクストラからタパチュラへはバスを利用。OCCの1等バスで400ペソ程(4000円弱)。出発直前に確認したところ、6時間かかるというから、到着するのは18時すぎる。
観光農園があるらしい、という以外、何のあてもない。きっと行くべき場所はたどり着けるだろう。週末のバス旅行と思えば、それも悪くない。
宿は、ホテルズドットコムで予約した低価格だが清潔感のありそうな場所を予約。ちっとも笑わないオジサンにチェックインの手続きをしてもらうと、こじんまりとした部屋に通された。天井にはファンがついているけど、それほど蒸し暑くはない。さて、これからどうしよう。
国境沿いの街だ。夜で歩くのは得策ではないので、まだ日が明るいうちに食事にありつこう。トゥクストラの時とは違って、宿の隣に食堂がある、というような環境でもないため、少し広い通りに出て、あたりをきょろきょろする。日没は20時頃。あと1時間。
なんとなく賑やかそうな場所に吸い込まれていくと、そこに中華の食堂を発見。中華は、この滞在で、何度もお世話になっている。
システムは他と同じで、チャーハンまたは焼きそばを選択、そこにおかずを何品つけるかで料金が決まる。炒め物のバリエーションは鶏肉か牛肉か、と言った程度で少ないのだが、とにかく野菜がたくさん採れるのが嬉しい。
さっさと食べ終わると、宿に戻り、フロントで預けたカギを受け取ろうとしたときに、求めていたものがあったのだ。
「Finca Hamburgo, Ruta Del Cafe.」のチラシ。
あった!!
偶然発見したチラシを手に、フロントの笑わないおじさんの隣の笑顔のチャーミング女性に話掛ける。お粗末なスペイン語をフル動員して。
すると、女性はすぐに電話を掛け、予約を入れてくれた。明日の8時半に宿まで迎えに来てくれるという。私は、その女性に握手を求め、何度も何度もグラシアスと言って部屋に戻った。
というわけで、タパチュラでの私の目的が実現味を帯びてきたのだった。
写真はTapachulaのバスターミナルの向かいにあるレストランにて。
臓物系タコス。美味!!