豆乃木が「マヤビニックコーヒー」と同様に皆さんにおすすめしているのが「セスマッチコーヒー」です。こちらでは、セスマッチコーヒーの魅力について綴ります。
「CESMACH(セスマッチ)」のミッション
ご紹介するコーヒー生産者組合のCESMACH(以下、セスマッチ)は「シェラマドレ山系の環境に優しい農民組合」という意味を持つスペイン語の頭文字をとったものです。メキシコ・チアパス州のアンヘル・アルビノ・コルソ市(旧市名がハルテナンゴ)に本部を置くコーヒー栽培農家の協同組合となります。
セスマッチは、以下のとおり、活動のミッションを掲げています。
「信頼されてまとまりのあるコーヒーの小規模農家の地域組織になり、①コーヒーの市場と消費者に、総合的なサービスと製品を提供し、②集落とエル・トゥリウンフォ生物保護圏の天然資源を保護することで、チアパスのシエラマドレ山系の地域の経済社会の改善に貢献すること。」
1.動植物、水、土壌および大気といった天然資源の保全
2.有機栽培の産品、フェアトレードの枠組みおよび原産地の集団としても登録といったことの証明。
3.様々な面での質の改善と管理。
4.効率的で透明度の高い経営姿勢。
を実践しています。
豆乃木は、彼らが掲げるミッションと、その実行力に共感することが多く、彼らとの取り組みを持続的に行うことを目指しています。
セスマッチの生命線は全農家、1軒ごとに行う「カッピング」
セスマッチは、年に生豆を1000トン以上生産する大きな組合です(マヤビニックが150トン程度)。ただ、豆乃木がマヤビニックとのフェアトレードをはじめた2011年の時点ですでにセスマッチも訪問していたのですが、その当時は、平均的なメキシコのオーガニック豆、という印象でした。ところが彼らは、「マイクロ・ロットプロジェクト」として、約500組ほどいる全組合員のコーヒー農園を、一軒に、サンプリングし、カッピングをおこない、コーヒーの評価・鑑定を行うことで、農家さんの意識改革に成功しました。現在は、多品種栽培に加え、ナチュラル、ハニープロセスといった異なる精製方法によるコーヒー生産に着手、世界のロースターさんが納得できる「スペシャリティー・コーヒー」を提供していこうという新しい事業に取り組んでいます。
シエラマドレ山系「ハルテナンゴ」というエリア
セスマッチのコーヒー生産農家の栽培地はメキシコ・チアパス州南部のシエラマドレ山系の北側斜面に展開されています。標高2000m以上ある山系の鉱山部に位置する広大なエル・トゥリウンフォ生物保護区の雲霧林(Cloud Forest)の環境保護活動と密接に関連し、その保護区の緩衝地帯で唯一認められている活動が、コーヒー栽培です。そのため、雲霧林とそこに生息するケツァル鳥といった保護動物は、セスマッチのコーヒー生産活動のシンボルとなっています(セスマッチのロゴにもケツァル鳥があしらわれています)。
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