少し(いや、だいぶ)、ペースが遅くなっているコーヒーマイスターの学習を3連休で進めていきたいと思います。
今回は、第3章、コーヒーマイスター実技講習の際に、たっぷりと講義していただいた箇所「コーヒーの生産処理」についてです。
この部分は動画にまとめていきたいと思いますので、よりしっかりと理解し、わかりやすく解説できるようにしたいです。
【決定版】コーヒーマイスターの実技講習振り返り
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1150
3-4 コーヒー生豆の生産処理(1)
「非水洗処理方式(ナチュラル)」
①摘み取ったチェリーをそのまま乾燥する
②脱殻(だっかく)した後に、コーヒー生豆を取り出す
パティオで乾燥されるコーヒーチェリー(ナチュラル精製)
ナチュラル精製のコーヒー生豆(乾燥したチェリー)
「水洗処理方式(ウォッシュト)」
① チェリーの外皮およびその内側のパルプ質をはぎ取り、粘着質の付着した状態のパーチメントを醗酵(はっこう)槽と呼ばれるタンクにいれる② 8~48時間かけて醗酵*(粘液質がサラサラとなり、水流の中で粘液質を流し去ることが出来るようになった時点で醗酵工程を終了)する
③ 水流で粘液質が除去されたパーチメントコーヒーを乾燥させる
④ パーチメントを脱穀し、中からコーヒー生豆を取り出す
*醗酵槽のある水洗処理場の気温や、海抜標高などの要素による昼夜の気温差、または収穫したチェリーの熟度などの要素により、醗酵処理時間は異なる。この場合、「醗酵」とは粘液質をとるプロセスを指す。
メキシコでの水洗式の処理工程
水洗式の乾燥工程
「中間の方式(パルプド・デスムシラード、パルプドナチュラルなど)
・「パルプド・デスムシラード」はコーヒーチェリーを、果肉除去機(パルパー)にかけた後、粘液質を機械的にはぎ取り、パーチメントの状態で乾燥する処理工程
・「パルプド・ナチュラル」は同じくチェリーをパルパーにかけた後、粘液質が付着したままのパーチメントの状態で乾燥する処理工程(ハニープロセス)
水洗式と非水洗式の比較
・水洗処理方式はナチュラル方式に比べ生産処理コストが高くなります。どのような処理工程をとるかは、以下の条件により決定されます。
① | 水洗処理コストに見合う売上高を得られるか |
② | 水洗処理に必要なきれいな水が十分にあるか |
③ | 自然環境に与える影響に問題はないか |
④ | チェリーの収穫時期の期間は一度に集中するか?(地形、標高、緯度、気候など) |
⑤ | ナチュラル方式で処理すると、気候条件による理由で品質面に厳しい問題が起きる栽培地域があるが、これに該当しないか? |
・チェリー収穫期における栽培地の気象条件が「高温・多湿」の場合、収穫後のチェリー内部での一種の醗酵工程・酵素反応がおこったり、あるいは過熟チェリーは水分を失ってしまうために、パルプ質と粘液質との間に隙間ができてそこに胞子が入りこむことがある - 例えばブラジルの場合、ナチュラル方式のコーヒーではその後の乾燥工程中に「薬品臭・リオ臭」が発生する危険が高い地域があり、「パルプド・ナチュラル」「パルプド・デスムスラード」、「水洗(ウォッシュト)」で仕上げる必要が出てくる |
生産処理方式の違い
すべての出典はコーヒーマイスター教材です。
本日は以上です。
次回も引き続き、「コーヒーの精製処理」と、商品として出荷される生豆について学習していきたいと思います。
これまでの学習内容の振り返り
「第1章 コーヒーマイスター」前編
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1122
「第1章 コーヒーマイスター」後編
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1123
「第2章 コーヒーとカフェの歴史」1部
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1128
「第2章 コーヒーとカフェの歴史」2部 コーヒーの栽培
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1127
「第2章 コーヒーとカフェの歴史」3部 カフェの歴史(1)イギリス・フランス編
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1129
「第2章 コーヒーとカフェの歴史」3部 カフェの歴史(2)イタリア、ウィーン・ドイツ編
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1130
「第2章 コーヒーとカフェの歴史」3部 カフェの歴史(3)アメリカのコーヒーハウス編
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1132
「第2章 コーヒーとカフェの歴史」⑤ カフェの歴史(3)日本のカフェ
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1138
「第3章 コーヒーの生豆」①コーヒー生豆とは何か
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1141
「第3章 コーヒーの生豆」②コーヒーの品種
https://www.hagukumuhito.net/news/?mode=detail&article=1149
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【自己紹介】
・静岡県浜松市生まれ
・青年海外協力隊3カ国経験
・28歳で慶應義塾大学SFC入学 ・卒業後、株式会社豆乃木を2011年に創業
・現在第11期目
・趣味はYouTube鑑賞 (好きなYouTuberはライクサタデー、メインハイ、2か月のパパ)
▼各種HP、SNS▼
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